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悪堕ちに関する考察

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概要

ジャンル「悪堕ち」に関して、管理人:緋風自身が、これまでの知見や主観を交えながら考察していく、かなり深い記事です。
こちらに来られる前に「悪堕ちについて」を一読のこと、よろしくお願いします。
また、主観がかなり入る記事になりますので、こういった考えもあるんだ、程度に読み流して頂ければ幸いです。

“あくおち”と“わるおち”について

実は「悪堕ち」は二通りの読み方がありまして、一つは「悪」を音読みする「あくおち」、もう一つは訓読みする「わるおち」です。
昔行ったこちらのアンケートで、このジャンルのことは“あくおち(akuoti)”と読まれていることが分かりました。

「悪」を「あく」と読むことは、正義に対する「悪」であって、絶対悪を指す読み方だと思います。
一方で「悪」を「わる」と読むことは、「わるがき」や「ちょいわる」といった、素行が悪びれている、一種の軽い不道徳の様な印象を受けます。
実際、「わるおち」と読んでいた方は「悪い子になる」という感じでそう読んでいました。

「あくおち」が絶対的な悪に染まることで、「わるおち」が素行が悪いとか軽度の堕ちとか、そういう風に程度で使い分けるのも悪くありませんね。

目下のところは、「悪堕ち」は“あくおち”と読んでおけば正しいでしょう。

悪堕ちになぜ興奮するか

興奮しない人もいると思いますので、そちらは横に置いておくとしまして。

悪堕ちという言葉は「悪」と「堕ち」に分割されます。
「悪」が勢力で「堕ち」が動作(シチュエーション)ですね。
ですので大きく分けて二種類の考え方があります。

前述のように、こういう場合の「悪」とは「絶対悪」のことを指します。
通常は「正義vs絶対悪」という構図が成り立った場合にのみ具体的になる勢力と言えます。
逆に言えば、戦争のように「正義vs正義」の構図の場合は、見ているこちらは第三勢力ですので、主人公側に対する敵勢力のことを「悪」とは言いづらいものになります。
この辺のことはまたあとで詳しくお話しします。

絶対悪とは、人類vs地球外生命体とか世界vs秘密結社とかいう場合の後者ですね。
誰(この場合は人間の一般的な価値観になりますね)が見ても悪そのものである勢力のことを指します。

と、スケールが大きくなり過ぎましたので少しだけ戻るとしまして、正義vs悪ではなくて、徳(moral)vs不徳(immoral)とすればどうでしょう。
一般的に行うべきとされているのが徳であり、これに反抗するのが不徳です。
いうなれば、「背徳の美」というのでしょうか、徳に背くことは美しく、一種の憧れを感じさせるものだと思います。
中学生くらいになってちょっと悪いことやってみようとか、悪いことやってるのがカッコいいなとか、そんな感覚に通じると思います。

もう一つ、不徳がimmoralと同様の事象を指すと考えれば、こちらは「ふしだらな」という意味を含みます。
つまり、ふしだら→エロいのはimmoral=悪側の価値観となります。

短絡的に結論を申し上げますと、悪は背徳であり、悪はエロく、エロいのは悪です。
こういった感じで、悪-敵になるというのは興奮するのかもしれませんね。

堕ち

「おちる」に相当する漢字は「落ちる」「墜ちる」「堕ちる」があります。
「落ちる」は一般的に使われる漢字ですね。
「墜ちる」は「墜落」のように物理的に落下すること、「失墜」のように地位などの既に利権として存在するものがなくなるといった物理・物質的な落下を示します。
「堕ちる」は「堕落」のように品位や素行が駄目になるといった、精神や状態面の落下を示します。

そもそも悪堕ちとは洗脳や調教といった精神面で快楽に溺れるという状況を指していましたので、漢字としては「堕ちる」が妥当でしょう。

さて、堕ちるのですから、上の状態と下の状態が存在するわけですね。
前述のように正義vs悪であれば、正義側から悪側へと下ること、徳(moral)vs不徳(immoral)であれば徳側から不徳側へと下ることになりますね。
いわば価値観が180°反転する様な変化が起こるのです。
こういう風に、ビフォアーアフターで状態が変わっていることを大好きなことを
ギャップ萌え
と言います。
つまり悪堕ちとはギャップ萌えに基づいて興奮するジャンルということです。

しかしながら、ギャップ萌えというのはビフォアー・アフターと前後の状態がないと基本的に成立しません。
更には、前と後を繋ぐ間の「堕ちシチュエーション」が描写されていないと成立しない場合も多いでしょう。
故に、イラストであれば堕ち後のイラスト1枚のみで成立するジャンルではないです。
それはただの悪い子です。

だから、この「堕ち」という言葉にはシチュエーションも大切、という意味が含まれていると考えています。

“悪”と“堕ち”をくっつけて

“悪”と“堕ち”をくっつけて悪堕ち、な~む~
というネタは置いておいて、自分たちとは違う勢力になることを表す「悪」とギャップ萌えというシチュエーションの「堕ち」の二つの嗜好が合わさったのが「悪堕ち」というわけです。
基本的に悪堕ちの根本に根差しているのはギャップ萌えです。
ですので、悪堕ちが好きな人は、悪に堕ちる逆パターン、悪から正義に戻ってくるのも好きな人も多いです。
ギャップ萌えが好きだけど、そのギャップは正義から悪であって欲しい、そういったジャンルが「悪堕ち」だと思います。

それともう一つ。
「悪」という価値観は、厨二病を誘発します。
この、悪に染まるという厨二病的要素が好きな人も最近増えてきた印象ですね。
逆に言えば、悪堕ちは厨二病なしには成立しないのかもしれません。

ガンダムにおける悪堕ち

先ほどの項で「悪堕ちは絶対悪が存在しないと認めるのが難しい」といったことを言った例がガンダムの世界です。

私は以前このような記事を書きました

ガンダムの世界はお互いの正義と正義が激突する世界です。
故にデビルガンダムやELSという未知の存在を除いては絶対悪が存在しないのです。

それは、かつてガンダムの世界の悪堕ちキャラと言えばこの人、と言われていたカテジナ・ルースが悪堕ちであるかどうかを聞いたアンケート結果を見れば、悪堕ちでないことからも明らかです。
これに関しては詳しい考察を「ガンダムにおける悪堕ちの考察-その3-」で行っているのでこちらをお読みください。

しかしながら、悪というのは人の主観に依るものです。
正義vs正義の戦いであると感じる人もいる一方、正義vs悪の戦いであると感じる人もいます。
大切なのは、この話(例えばガンダム)は悪が存在しない、と決め付けるのではなくて、そう考える人もそう考えない人もいるという、価値観を広く認める寛容な心を持つことだと思います。

悪堕ちと厨二病に関して

悪堕ちの種類である
「洗脳/調教/改造/憑依/寄生/覚醒/憎悪・絶望/取り込み・取り込まれ」
を見てみましょう。
調教は快楽を与えることで堕とすのですからimmoralですね。
それ以外は絶対悪が存在しているように思えます。

この「正義vs悪」という構図がそもそも厨二病であるという説があります。
そう考えると、悪堕ちから快楽の部分を抜き去れば、それは厨二病になってしまうのではないでしょうか。
そもそも洗脳や改造、憑依、寄生、取り込まれといったものは現実世界ではほとんど目に掛けないものであり、それが非現実性を加速させています。
また、「世界に絶望したから世界を滅ぼす」といったパターンはより厨二病を濃く映し出していると思います。

悪堕ちした場合の容姿の特徴としては
        
  1. 全体的に寒色系(特に黒)になる
  2. 肌の露出が大きくなる/重装備になる
  3. 目つきが鋭くなる/虚ろ目になる
  4. 侵食系の模様が現れる
  5. 背中から翼が生える/尻尾が生える
などが挙げられます。
肌の露出が多くなるのは単純にimmoralと判断していいでしょう。
4番5番なんかは異形化といっていいかもしれません。
人間とは違う存在になる→カッコいい、というのは大変厨二病だと思われます。

私の意見ですが、厨二病が指すものによりますが、クリエイトというのは厨二病でないとできないと思います。
そういう意味で、クリエイターは皆厨二病で、特に悪堕ちというジャンルがその部分がよく見えるような気がします。

たぶん、いい悪堕ちを描こうと思ったら、作品を作っていて恥ずかしいという感情は捨てないといけないなぁと思います。
正義サイドを作るのも自分自身、悪サイドを作るのも自分自身、勝負はここから。

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